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CIA:アーミテージ氏、工作員身元の漏えい元と認める

作者:及川正也  来源:mainichi-msn   更新:2006-9-8 14:18:38  点击:  切换到繁體中文

 【ワシントン及川正也】米中央情報局(CIA)工作員身元漏えい事件で、当時、米国務省ナンバー2だったアーミテージ元国務副長官は7日、自身が情報の漏えい元だったことを認めた。米CBSテレビのインタビューで語った。アーミテージ氏が情報源との見方は以前から出ていたが、本人が公式に認めたのは初めて。同氏は「大統領を裏切り、国務省を裏切った」と語り、身元を漏えいされた元女性工作員のバレリー・プレイムさんに謝罪したことを明らかにした。

 アーミテージ氏はインタビューの中で、イラク開戦後の03年7月、保守系コラムニストのロバート・ノバク記者にプレイムさんは「エージェンシー(CIA)で働いている」と話した。ただ、秘密工作員だったことは知らなかったという。

 プレイムさんはイラク開戦に批判的だった元ガボン大使のジョゼフ・ウィルソン氏の妻。ウィルソン氏は大量破壊兵器情報が「ねじ曲げられた」とする論文を米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿。情報漏えいはこれへの報復とみられていた。

 アーミテージ氏は全面的に非を認め、03年10月にパウエル国務長官(当時)に辞表を提出したことも明らかにした。同事件では特別検察官が同氏を訴追しないことを伝えている。

 【略歴】リチャード・アーミテージ氏 米マサチューセッツ州ボストン生まれ。ベトナム戦争に海軍で参戦。退役後、国防総省入りしレーガン大統領顧問、国防次官補を経て、01年3月から05年2月まで国務副長官。親日派として知られ、米政権で対日政策を担う中心的人物だった。00年秋には政治家や研究者など親日派グループの意見を集約した対日政策「アーミテージ報告書」を提示。将来的なアジア重視の必要性を訴え、日米関係を米英と同様に緊密化することや日本による集団的自衛権行使の必要性を強調した。

 【ことば】CIA工作員身元漏えい事件 イラク戦争に先立ち、ブッシュ米大統領は「フセイン政権がアフリカからウラン入手を図った」と核兵器開発の脅威を強調。CIAに調査を指示されたウィルソン元駐ガボン大使は「根拠は薄弱」との調査結果を公表したが、大統領はこれを無視したとされる。その後、「ウィルソン元大使の妻はCIA工作員」との報道があり、CIA工作員は機密事項であることから政権側が意図的にメディアにリークしたとの疑いが浮上した。これに関して、チェイニー副大統領のリビー元首席補佐官が昨年10月、司法妨害罪などで起訴されている。

毎日新聞 2006年9月8日


 

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