福島県石川町の職員採用を巡る汚職事件で、受託収賄罪に問われた前町長の西牧立博被告(60)の判決公判が22日、福島地裁であった。大沢広裁判官は「町民の信頼を再度裏切った責任は重大」として懲役2年、追徴金900万円(求刑・懲役3年6月、追徴金900万円)の実刑判決を言い渡した。西牧被告は判決後、控訴した。
判決によると、西牧被告は昨年9、10月、今年度の職員採用試験で採用に便宜を図るよう依頼され、受験者の両親などから計800万円のわいろを受け取った。また02年10月にも同様に、受験者の母親から現金100万円を受け取った。
西牧被告は1期目の91年、町議選で立候補予定者に現金を配った公選法違反(寄付行為)の罪で執行猶予付きの有罪判決を受けた。97年に町長に返り咲き、昨年11月に無投票で4選を果たしたが、7月の逮捕後辞職した。【松本惇】
毎日新聞 2006年11月22日