宮内庁の羽毛田信吾長官は8日の定例会見で、精神的疲労が原因とされる皇后さまの腸壁からの出血について、「背景として週刊誌の記事そのものというより、その元にある皇室をめぐるいろいろな課題、問題に天皇、皇后両陛下が心を痛めておられるのではないか」と語った。そのうえで、「お世話する立場として大変申し訳なく、一層力を尽くしていきたい」と述べた。
6日の病状発表では皇室医務主管が「原因は雑誌報道にあるのでは」と指摘したが、羽毛田長官は「考えられる原因の一つとしておっしゃったのだろう」と述べた。長官は「皇室をめぐる課題」が具体的に何を指すかは明言を避けたが、両陛下の側近幹部は「皇太子ご一家の問題や、前立腺がんの手術を受けた天皇陛下の体調などにあるのでは」と話している。【桐野耕一】
毎日新聞 2007年3月8日 23時03分