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米大リーグ:オープン戦 カージナルス・田口が複数安打

 【ブラデントン(米フロリダ州)高橋秀明】カージナルスの田口は9日、マーリンズ戦とのオープン戦に1番中堅で先発出場。田口はこれまで打率0割台と低迷していたが、この日は第1打席と第4打席に安打を放ちアピールした。

 マリナーズはロッキーズと対戦。イチロー、城島はともに二塁打を放った。ロッキーズの松井稼は無安打でオープン戦連続試合安打は5でストップ。ホワイトソックスの井口はダイヤモンドバックス戦で3打数無安打。松井秀のヤンキースと岩村のデビルレイズの対戦では、松井秀、岩村の両者とも無安打に倒れた。

 メジャー昇格を目指すパイレーツの桑田は、ブレーブス戦で2番手として登板。2回5安打3失点で本塁打も浴びた。レンジャーズの大塚はカブス戦で1回無失点。

 ◇本来のスイングで快音

 前日までオープン戦17打数1安打。田口は「僕の春はいつ来るんでしょうか」と漏らすほど結果を気にし始めていた。

 もやもやを吹き飛ばす快打が一回に飛び出した。直球を力強くたたいて左前に13打席ぶりの安打。六回は高めのスライダーをぎりぎりまで引きつけて右前に運んだ。四回の三ゴロも三塁線を襲う鋭い当たり。悩めるベテランに本来のスイングが戻ってきた。

 このキャンプは途中交代が多く、打席数が昨年より減った。「体は楽だけど、技術的にはつらい」。そこで、この日は試合前に打撃コーチに付いてもらって打ち込み「球を呼び込んで打つ練習をした」という。無意識のうちに結果を求め、微妙に狂っていた打撃の修正に努めた。いきなりの複数安打。「この調子を続けないと」と笑顔の田口に、春の足音がまた一歩近づいた。【共同】

毎日新聞 2007年3月11日 東京朝刊

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