陸上男子マラソンでかつて活躍した名選手6人が13日、東京都内で開かれた男子長距離・マラソン強化指定選手の研修会でパネルディスカッションを行い、現役選手、指導者ら約50人を前に自身の経験を伝え、ゲキを飛ばした。
3度の五輪で代表となった宗茂・九州保健福祉大客員教授(元旭化成総監督)は「やらされるのではなく自分から進んで練習することが大事」と、積極性を求めた。マラソン15戦10勝の瀬古利彦・エスビー食品スポーツ推進局長は「終盤のペースアップにもベースが必要。1万メートルは最低27分台を」とスピードの重要性も強調した。
84年ロサンゼルス、88年ソウル両五輪で4位の中山竹通・愛知製鋼監督は「勝つことだけをずっとイメージしていた」と話し、ペースメーカーがいなかった当時はスタートから戦略を工夫したことを披露。
偉大な先輩たちの率直な話に、選手は真剣な表情。今夏の世界選手権代表の久保田満(旭化成)は「自分がやるべきことがわかった」と話していた。【石井朗生】
毎日新聞 2007年3月13日 20時37分