【ブラデントン(米フロリダ州)高橋秀明】米大リーグは8日、各地でオープン戦を行い、デビルレイズの岩村はパイレーツ戦に6番・三塁で先発。2打数無安打に終わり、出場4試合目も初安打が出なかった。
ロッキーズの松井稼は井口のホワイトソックスと対戦。1安打1盗塁で5試合連続安打をマーク。井口は無安打ながら、初盗塁を記録した。カージナルスの田口はツインズ戦で1打数1三振。ヤンキースの松井秀、マリナーズのイチローと城島は出場しなかった。
ブルージェイズの大家はレッドソックス戦でオープン戦2試合目の登板。先発で3回1安打無失点と好投した。レッドソックスの松坂と岡島は軽めの練習で済ませた。
◇じっくり我慢できるか否かが第一関門 岩村
オープン戦無安打が続く大リーグ1年目のデビルレイズ・岩村は「めっちゃ焦っている、とコメントしても何も変わらない。大切なのは足元を見つめること。浮き足立ってはいけない」と、自分に言い聞かせるように話した。暗闇の中で道に迷った旅人の心境に近いのかもしれない。
1打席目、外角球に対して当てただけの遊ゴロ。2打席目は四球を選んだが、3打席目はやはり外角球に当てにいった左飛だった。それでも岩村は一塁へ全力疾走した遊ゴロについて「あきらめずに走る姿をチームメートに見せることができた」、四球についても「打ちたかったけれど、我慢するのも勇気」と、今できることから取り組んでいる自分を肯定的にとらえた。
手元で微妙に動くツーシーム、時に構え遅れてしまうテンポの早い投球。メジャーで余裕を持って打席に入るまでには、時間がかかる。岩村はここまで4試合で7打数無安打だが、ここでじっくり我慢できるか否かは、メジャーで成功するための第一関門といえる。「今日は収穫があった。明日、明後日につながると思う」と岩村。考え方の方向性は、間違っていない。【高橋秀明】
毎日新聞 2007年3月9日 10時14分 (最終更新時間 3月9日 10時26分)