4600万人が被災した中国・四川省の大地震から12日で1か月が過ぎました。いまだに800万人が避難生活を送っていますが、地震発生のその時、現地は追悼の空気に包まれました。
現地時間の12日午後2時28分、大地震の発生時刻にあわせて鳴り響いた追悼と鎮魂のサイレン、そして1分間の黙とう。
成都市内に12日オープンした臨時の地震博物館には、小学生をはじめ大勢の市民が集まりました。
博物館の廊下には犠牲者や日本の救援隊の写真などおよそ4000枚が展示され、訪れた人はろうそくを手に犠牲者を悼みました。
展示室は地震から1か月の経過を表すように30に分かれ、発生日の12日の部屋には被災地に駆けつけた温家宝首相が使った拡声器が置かれています。
また、多くの生徒が死亡した中学校の寮の看板やがれきから見つかった教科書やジャージーなどの遺品も並べられています。集められた3000余りの展示物。その1つ1つが震災の記憶を生々しく伝えています。
「帰りたかった気持ちは言葉に表せません。帰る日を待っていました」(高台に避難していた人)
一方、綿陽市では最大の震災ダムで決壊の恐れがなくなったとして、避難していた人たちが自宅などに戻る姿が見られました。
綿陽市とその近郊ではおよそ25万人に避難命令が出ていましたが、11日夕方までに解除されています。(13日01:06)