東京タワー、郊外からよく見える」…都心乾燥が原因?
東京郊外からの東京タワーの見え方に異変が起きている。
半世紀近く富士山と東京タワーの目視観測を続けている成蹊中学・高校(東京都武蔵野市)の気象観測所によると、ここ数年、富士山を望める日数に大きな変化はないが、東京タワーの見える日が急増したという。観測所では、都心のヒートアイランド現象が影響していると見ている。
同校では関東大震災の後の1926年、教師や生徒が気象観測を開始。42年に管区気象台の補助観測所に指定され、76年にその業務を終えた後も、教育の一環として観測を続けている。同校屋上から富士山(南西約85キロ)、東京タワー(東約17キロ)の観察を始めたのは63年1月。毎朝9時、肉眼で見えるかどうかを記録してきた。
観測所の責任者を務める宮下敦教諭(49)によると、63~2008年で目視できた平均日数は、1年に富士山が70・8日、東京タワーは122・5日。ところが昨年は、それぞれ96日と244日で、東京タワーは観測開始以来、最多を記録した。
富士山の見える日数に大きな変化はないが、東京タワーが見える日はここ数年、200日前後で推移。70年代は100日前後で、それに比べると倍に増えている。特に、冬場に見える日が増えたという。
遠くの物がよく見えるのは空気が乾燥してもやが減るため。冬場の太平洋側は、乾いた季節風が吹き込むために乾燥しがちだが、70年代よりも増えているのは、大気汚染が改善されたことに加え、冬のヒートアイランド現象が関係しているとの見方が出ている。
例えば、1月の平均最低気温。気象庁によると、この50年で都心部(東京・大手町)は3・77度も上昇している。これに対し、8月の平均最高気温は0・23度しか上昇しておらず、ヒートアイランド現象は意外にも冬の方が顕著だ。もやの原因となる空気中の水蒸気は、気温が上がると地表から逃げる。このため空気が澄んで、都心側の見通しがよくなったという仮説が成り立つという。
宮下教諭は「富士山はそのままで、東京タワーだけがよく見えるようになったことがポイント。ほかの理由は考えにくい」と話している。気象庁の担当官も「なるほど、興味深いデータですね」と説を後押ししている。
(2009年3月30日15時51分 読売新聞)
东京郊外也能清楚看见东京塔了
东京郊外观看东京塔的方式正在悄然改变。
据有着50多年目测东京塔经验的成蹊中学所属的气象观测所的数据显示,近年来,虽然富士山可见的天数没有较大的变化,但东京塔可见的天数却有逐年增加的趋势。据称,造成这一现象的主要原因是东京市中心内的“热岛现象”。
该校是从1926年关东大地震之后开始观测的。1942年至1976年间,该校的气象观测所还被指定为该管区内的气象观测辅助观测所。76年后虽然停止了业务上的观测,但学校把它作为该本校的传统教育项目之一一直坚持了下来。据说,用肉眼观测富士山和东京塔是从1963年1月开始的。每天都有人登上学校屋顶用肉眼观测西南方85公里以外的富士山和正东17公里以外的东京塔,然后将是否能观测到上述2个建筑物记录下来。
据学校观测所负责人宫下敦教谕表示,从63年2008年富士山每年可见天数平均为70.8天,东京塔为122.5天。但是去年,该数据分别上升为96天和244天,为63年观测以来的最高纪录。
据称,虽然近年来富士山可见数据没有明显提升,但东京塔可见天数从70年代的100天左右倍增至200天左右,尤其在冬季,几乎都可以用肉眼清楚的看见东京塔。
观测所认为,造成这一变化的主要原因是空气逐年干燥,致使雾气也变少的缘故。虽然冬季太平洋上季风盛行,也是致使空气干燥的原因之一,但更为重要的原因是,70年代以来大气污染不断改善,以及“热岛现象”的缘故吧。
对此观点,气象所还做了说明。比如,近年来1月的东京市中心平均最低气温已经比50年前的提高了3.77度,但8月的平均最低气温却只比50年前提高了0.23度。换言之,冬季最低气温正在逐年显著增高。也就是说,热岛现象在冬季效果越来越明显。因此,原本冬季由地面水蒸气所形成的薄雾也由于地表温度不断升高而直接蒸发了。因此,东京的空气越发显得清澈,能够用肉眼观测到富士山和东京塔的天数也越来越多了。
宫下教谕称,正因为上述原因才导致了东京塔越来越清晰可见的结果。除此之外实在还想不到还有其他什么原因。对于宫下教谕的观点,东京气象厅的负责人也表示支持。
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090330-OYT1T00734.htm