中国駐ケニア大使館は6日、中国政府と同大使館は、台湾漁船がソマリアで海賊に遭い、船員が誘拐された事件に重大な関心を払っており、できる限りの手段を尽くし、誘拐された船員の救助にあたると述べた。
8月16日、3隻の台湾漁船がソマリア南部の都市キスマヨ沖で、ソマリアの武装集団に乗っ取られ、台湾出身の3人の船長のほか、中国大陸部出身者を含む40人以上の船員が連れ去られた。
中国駐ケニア大使館の関若洵・政務参事官によると、同大使館は事件発生後、ソマリア暫定連邦政府と、ソマリア国連事務総長特使のフランソワ・ロンセニ・ファル元ギニア首相、ケニア政府に緊急の問い合わせを行い、協力して調査にあたり、人質を解放するよう求めた。
5日午前には、中国の郭崇立駐ケニア大使が、ソマリア暫定連邦政府のアリ・モハメド・ゲディ首相とナイロビで面会し、ソマリア暫定連邦政府が可能な限りの手段を講じ、誘拐された船員と船舶を救出するよう要請した。
ゲディ首相は要請に対し、「この不幸な情報はすでに知っている。暫定連邦政府のシレ復興・定住相に、武装集団と交渉するよう指示し、迅速な問題解決を図っている。シレ大臣によると、今回の誘拐犯は組織的ではない小集団で、現地の政府や商人とも全くつながりが無い。ソマリアに帰国後、すぐに行動開始し、現地部族の長老や武装集団と連絡を取り合いながら、解決法を探りたい」と述べた。
ソマリアでは1991年に内戦が発生し、現在まで対立する氏族間の抗争が続いている。全土を実効支配する統一政府は存在せず、今年6月には、津波被害の国際援助物資を乗せた船が拿捕されている。(編集CS)
「人民網日本語版」 2005年9月7日