川崎市消防局は21日、簡易宿泊所火災を受けた市関係部局との特別立ち入り検査で、対象の宿泊所全49棟の検査を完了、うち32棟が木造2階建てと届け出ながら事実上3階建てなど、火元の「吉田屋」と似た構造になっていたと明らかにした。20日までの調査で31棟としていたが、1棟増えた。
吉田屋では2、3階部分は廊下が吹き抜けだったため火の回りを早めたとみられ、32棟にも同様の吹き抜けが確認された。建築基準法は3階建て以上の宿泊施設に「耐火建築物」とするよう義務付けており、消防局などは今後、32棟が違法かどうか判断する。
32棟の中には、木造3階建てとして届け出ているのに事実上4階建ての建物もあったという。
消防局によると、川崎市内全ての簡易宿泊所を対象に検査し、建物の構造や増築の有無、消防設備を確認した。〔共同〕