米国の中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)は21日、政策金利を維持することを決め、6会合連続で追加利上げを見送った。ただ、会合後の声明では「利上げの根拠は強まった」として、年内利上げの可能性を示唆した。
声明では、米国経済について「年前半に減速した経済成長は上向いた」と指摘。「利上げの根拠は強まった」としながらも、「しばらくの間、(雇用や物価の)目標に向けたさらなる証拠を待つことを決めた」として、慎重に見極める姿勢を示した。
イエレン議長は会合後の記者会見で、「なぜ今回利上げをしなかったのか。我々の決定は自信の欠如を反映しているわけではない」と強調した。雇用がさらに改善する余地があることや、物価上昇率が「年2%」の目標を下回っていることを利上げ見送りの理由に挙げた。
投票権のある10人のうち、金利据え置きの判断は賛成7人、反対3人だった。反対票が3人となったのは2014年12月以来。前回7月(1人)から増え、利上げを支持する声が広がっていることを示した。
一方で、議論に参加する17人…