週明け23日の東京金融市場は、日本銀行が30~31日の金融政策決定会合で金融緩和の悪影響に配慮した政策を検討すると伝わり、長期金利が上昇。外国為替市場では円高傾向となった。一時は前週末より1円60銭超の円高ドル安となり、約2週間ぶりに1ドル=110円台をつけた。午前11時時点は先週末より1円55銭円高ドル安の1ドル=110円89~90銭。
前週末の米国市場では、トランプ米大統領がドル安を志向する発言をしたため円高傾向となり、週明けの日本の金利上昇で円買いが加速した。ドルは19日に一時1ドル=113円台をつけたが、そこから2営業日で一気に2円以上円高ドル安となった。
円高が重しとなり、日経平均株価は一時前週末の終値より300円超下落。午前11時時点は283円04銭安の2万2414円84銭。東証1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は2・39ポイント低い1742・59。電機や自動車など輸出関連銘柄が下落した。ただ金利上昇で収益改善が期待される銀行株は値上がりした。野村証券の沢田麻希氏は「完全にリスク回避が進む環境にはなっていない。決算発表で企業業績の好調さが確認されれば、2万3千円台突破も期待できる」と話した。(湯地正裕、新宅あゆみ)