日本銀行は23日午前、長期金利の上昇を抑えるため、債券市場で利回りを指定して国債を無制限に買う市場調節(指し値オペ)を通知した。2月2日以来、約5カ月半ぶり。
日銀は30~31日の金融政策決定会合で、金融緩和の悪影響を軽減する方策を検討する見込み。日銀は現在長期金利を「ゼロ%程度」に誘導しているが、金融機関の収益確保などのため、一定の金利上昇を容認するとの見方が出た。
23日朝方の債券市場では、長期金利の指標となる満期10年国債の利回りが一時0・090%と、約5カ月半ぶりの高水準まで上昇。これを受け日銀は金利上昇を抑えるため、残存期間5年超10年以下の国債について、利回り0・110%で無制限に買い入れる指し値オペを通知。これを受け、長期金利は一時0・065%まで下落した。(湯地正裕)