支援通信
西日本豪雨の影響が長引き、避難所をいかに過ごしやすい環境にするかが課題になっている。被災者に我慢を強いないために、どんなことに気を配ればいいのか。
被災地のために今できること…西日本豪雨支援通信
西日本豪雨、列島各地の被害状況は
体育館の倉庫を更衣室として整えたり、洗濯物干し場が外から見えないようブルーシートで囲ったり。一般社団法人「ピースボート災害ボランティアセンター」(東京)は、岡山県倉敷市真備町で避難所の運営や生活改善を支援している。
過去の災害時の経験からプライバシーの確保が必要なことを、避難している人らに説明したうえで、世帯ごとの間仕切りを置いた。「長期化を見据え、生活の場としての環境を整えていきたい」と上島安裕事務局長。個々の状況やニーズの把握が今後の課題という。
内閣府は今回の豪雨で被災した自治体に、避難所の環境整備を求める通知を出し、簡易ベッドや間仕切り、仮設トイレ、仮設洗濯場の設置などを促した。男・女、子育て家庭など、異なるニーズに応じた配慮も求め、避難所チェックシート(
http://www.gender.go.jp/policy/saigai/shishin/index.html
)を活用するよう添付している。
チェックシートには、異性の目線が気にならない物干し場、更衣室、休養スペース▽授乳室▽安全で行きやすい場所の男女別トイレ、入浴設備▽誰でも使いやすいデザインのトイレの設置などが挙げられている。また、管理責任者に男女両方を配置▽食事づくりや片付けの分担を性別や年齢で固定化しない▽女性に対する暴力などの相談窓口、男性相談窓口の周知など、運営面のポイントも示している。(田中陽子)