全国学力調査の結果が31日公表された。例年、8月下旬に教育委員会や学校に結果が提供されてきたが、今年は「夏休み期間に結果を分析できるように」と、提供を1カ月早めた。学校現場は、調査を授業づくりにどう生かしているのか。
静岡市立安倍口小学校では4月の学力調査直後、全教員が国語と算数のグループに分かれて問題を自ら解き、自己採点をする。調査を受けるのは6年生だけだが、豊泉(とよいずみ)行男校長(58)は「全教員で取り組むことで、低学年から授業で何を意識し、どう改善すべきかを考えられる」と話す。
近隣の公立小2校と公立中1校の教員とともに調査結果を分析する機会もある。たとえば「自分の意見を自分の言葉で書くことが苦手」といった各校共通の課題を見つけ、長期的な指導につなげる狙いだ。
教員の働き過ぎが問題になるなか、安倍口小は今年、8月中旬に教職員が出勤しない「学校閉庁日」を設ける予定だ。豊泉校長は調査結果の提供が早まることで「精神的にも物理的にも余裕を持って、9月以降の授業に向けた準備ができる」と歓迎する。
福岡市教委も「2学期当初から…