西日本豪雨の影響で全線不通となっていたJR呉線(三原―海田市〈かいたいち〉、87キロ)のうち、坂(さか)―海田市(5・2キロ)で復旧作業が終わり、2日午前から運転が再開された。これにより通勤・通学だけでなく、被災地入りするボランティアにとっても交通の便が向上する。
16人の犠牲者が出た広島県坂町にある坂駅では、午前6時過ぎから通勤客らの姿が目立ち始め、午前7時ごろにはホームを埋めるほどに。坂町小屋浦から広島市方面へ通勤する会社員の吉田雅博さん(49)は、「代行バスは時間通りに来ないこともあって困っていた。再開はありがたい」と話した。
坂駅を管理する品川毅・海田市駅長(58)は「一日も早い全線開通に向けて社員一丸となって取り組んでいきたい」と話した。
JR西は呉線の全線再開時期を来年1月、山陽線は今年10月と見込んでいる。(高橋俊成)