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各地に甚大な被害をもたらした西日本豪雨からまもなく1カ月。広範囲に浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町で4日、市の真備支所が窓口業務の一部を再開した。午前8時半の開所前から住民約100人が列を作った。
一部の窓口業務を再開した倉敷市役所真備支所で、入り口に看板を出す伊東香織市長=2018年8月4日午前8時22分、岡山県倉敷市真備町、遠藤真梨撮影
岡山県に大雨特別警報が出たのは7月6日。真備町では、1級河川の小田川と支流の堤防が決壊し、町全域の3割、約1200ヘクタールが浸水した。災害時の拠点だった3階建ての支所も水につかって停電し、業務ができなくなっていた。
被災地のために今できること…西日本豪雨支援通信
西日本豪雨、列島各地の被害状況は
一部の窓口業務を再開した倉敷市役所真備支所。支援金給付などの申請をする人たちで朝から混雑していた=2018年8月4日午前9時33分、岡山県倉敷市真備町、遠藤真梨撮影
1階は修繕が終わっていないため、2階に窓口を設けて再開した。入り口で伊東香織市長が「おはようございます」とあいさつしながら迎え入れると、住民からは「頑張りましょう」などと声があがった。
一部窓口業務を再開した倉敷市役所真備支所。朝から混雑し、ひとつの椅子に2人で腰掛けて申請する人たちも=2018年8月4日午前9時29分、岡山県倉敷市真備町、遠藤真梨撮影
窓口では、被災者生活再建支援金と災害義援金の申請のほか、罹災(りさい)証明書や住民票などの発行を受け付ける。同町岡田の自宅が浸水し、2階で避難生活を続ける江草清さん(65)は支援金の申請手続きに訪れた。「本庁まで行く気持ちの余裕はない。支所だと自宅から20分ほど近く、便利になる」と話した。
伊東市長は「一日も早く被災者の皆様がこれまでの生活を取り戻せるよう、全力で取り組んでいきたい」と話した。
支所内には4日付で、同町復旧復興現地本部が設けられた。職員約10人が常駐し、復興状況の確認や被災者のニーズの把握を進めるという。(金山隆之介)