日没や日の出の時、太陽が緑色に輝く「グリーンフラッシュ」とみられる珍しい現象が7月下旬、北海道乙部町沖で見られた。町教育委員会事務局長の西田卓見さん(51)が撮影した。
7月28日午後7時ごろで天気は晴れだったという。札幌市青少年科学館の樋山克明・天文係長は「上部の光がかすかに緑に見える。グリーンフラッシュと言っていいのでは」と話す。緑の光は赤に比べて波長が短いため散乱しやすく、グリーンフラッシュは空気が澄んでいるなど条件がそろって初めて見えるという。太陽が分離して見えるのは「上空と海水面近くの空気の温度差による一種の蜃気楼(しんきろう)」とみる。
西田さんは6年前にもグリーンフラッシュを撮影。「以前も梅雨明けのようにスカッと晴れた時に起きていたので、この日も起きると予想してカメラをセットした」という。(片山健志)