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高まる日本のサウナ熱 若者の愛好家「サウナー」も出現



独自に進化する日本のサウナ



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「サウナみたい」とぼやき声が聞こえた猛暑の夏。だが本来サウナは熱く苦しいのではなく、心身共にリフレッシュできる場。近年はその効果に注目が集まり、「理想のサウナ」を追求するマニアまで登場した。日本のサウナが今、熱い!


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「ムシブロ大好評」。東京五輪開幕目前の1964年9月末の朝日新聞で、選手村に設置されたムシブロで各国の選手がくつろぐ様子が伝えられた。「サウナ(フィンランド式ムシブロ)」という説明も。


「サウナあれこれ」(中山眞喜男、日本サウナ・スパ協会)によると、五輪後に各地でサウナ施設が増え、ピーク時には3千を超えたという。だが大半は男性専用。その後、スポーツジムの増加などで女性向けのサウナも広がっていった。


長年サウナは「中高年の楽園」のイメージが強かったが、ここ10年ほど若者の間で人気が高まっている。「サウナー」と名乗る愛好家たちがSNS上で各地のサウナの情報を交換したり、若い女性向けの雑誌でもサウナの特集記事が組まれたり。施設側もフィンランドやドイツのサウナを研究し、水風呂の温度にこだわるなど独自色を打ち出すようになった。


サウナーの「聖地」へ


全国のサウナーが「聖地」と呼ぶ「サウナしきじ」(静岡市)を訪れた。男湯女湯ともに2種類のサウナがある。


まずは「薬草サウナ」へ。十数種類の薬草が入った袋がつるされ、薬草の香りがたちこめる。温度計は60度だが、足元から絶えまなく蒸気が上がるのでより高く感じる。8分後、汗を流して水風呂に入った。


ミネラル豊富な天然地下水を使った水風呂は、サウナしきじの目玉だ。水温は17度。水は肌ざわりが優しく、澄み切っている。肌に突き刺さるような感覚のあと、不思議な爽快感が。


体の芯まで冷やした後は「フィンランドサウナ」へ。温度は100度ほど。乾燥しているので思ったほど熱くない。サウナと水風呂を行き来した後、館内着に着替えて休憩室に行った。


食事ができて、テレビもあり漫画まで置いてある。施設は新しくないが隅々まで清掃されており、何時間も滞在したくなる居心地の良さだ。スタッフは「大のサウナ好きの社長が愛好家目線で改善を重ねてきた」。天然地下水と本格サウナ、そして「おもてなし」。それがサウナーの心をとらえて離さない。


■本場フィンランドでも交…


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