中国とアフリカ諸国が連携を図る「中国アフリカ協力フォーラム」(FOCAC)が3日、北京で始まった。中国は関係の深いアフリカとの経済連携をさらに拡大し、結びつきを強めることで国際社会における影響力の向上を目指す。同日午後に習近平(シーチンピン)国家主席が基調演説し、新たな支援策などを打ち出す。
同フォーラムは2000年から3年ごとに、中国とアフリカで交互に開催。前回会合の後に新たにガンビア、サントメ・プリンシペ、ブルキナファソの3カ国が加盟し、アフリカ側のメンバーは53カ国になった。開会に先立ち2日に開かれた閣僚級会議で、王毅(ワンイー)国務委員兼外相は「友好の輪が拡大し、新たな原動力が注がれた」と歓迎した。唯一国交のないエスワティニ(旧スワジランド)についても、中国は「我々の家族になることを希望する」(外交部)と参加を促している。
中国は長らくアフリカとの貿易拡大を続けており、近年は習氏が提唱する「一帯一路」(シルクロード経済圏構想)に絡んだインフラ輸出に力を入れる。前回会合では100億ドル(約1兆1千億円)の基金設立を含む600億ドル(約6兆6500億円)の拠出を表明。今回はさらに大きな支援を打ち出す可能性もある。4日に今後3年間の行動計画が採択される予定で、中国外交筋は「一帯一路はさらに主要な位置づけになる」と語る。(北京=冨名腰隆)