被災地でボランティアを続け、山口県周防大島町では行方不明になった同県防府市の2歳児を発見した大分県日出町の尾畠(おばた)春夫さん(78)に3日、同町が町功労者表彰をした。職員ら約60人を前に本田博文町長から賞状を渡された尾畠さんは、「ありがたく頂戴(ちょうだい)します」と照れ笑いした。
2歳児発見の尾畠さんに表彰続々 知事や地元市町
奇跡の救出、日々の暮らしが生んだ 尾畠さん自宅に戻る
オレンジのTシャツに、赤いタオルのねじり鉢巻き姿の尾畠さんは8月末、広島県呉市の被災地から戻ったばかり。「健康で体の続く限りボランティアを続けたいと思っているので、まあ頑張ります」と大声で答え、周囲の笑いを誘った。
式典後、尾畠さんは「表彰されても必要以上に頑張ろうとせず今まで通り。月―金のボランティアは少ない。被災地に目を向け足を向け、スコップを持って30分でも泥を袋に入れ、集積場に運ぶ人たちが増えるお手伝いが少しでも出来ればうれしい」とも語った。
4日には、鮮魚店を36年営んだ別府市から由布岳登山道整備などの活動に感謝状を受ける。今月も食料を仕入れ、呉の現場へボランティアに出かけるという。(加藤勝利)