台風21号の影響で、北海道では電柱が倒壊して広範囲で停電し、青森ではリンゴの落下が確認された。
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5日未明から早朝にかけ、北海道は風や雨が強まり、倶知安町で42・4メートル、岩見沢市で37・6メートルの最大瞬間風速を記録。電柱の倒壊による停電や、倒木によるけが人の発生といった被害が出た。
道警によると、札幌市東区東雁来の国道275号で電柱7本が強風で倒れ、周辺が通行止めになった。現場では朝から電気工事会社の社員らが倒れた電柱の撤去にあたった。道内では19カ所で電柱の倒壊が確認され、北海道電力によると、5日午後1時5分時点で、2万7千戸が停電しているという。
北広島市では倒木を撤去していた市職員に別の木が倒れて当たり、男性職員2人がけがをした。道内では窓ガラスが割れるなど建物被害が100件以上あったという。JR北海道は特急や普通列車など計499本の運休を決めた。
また、青森県りんご果樹課によると、日本海側の県西部を中心に広範囲でリンゴの落下が確認されており、県が被害状況を調べている。ただ、1991年に大被害をもたらした台風19号(通称リンゴ台風)と比べれば、「被害はだいぶ少ない」(担当者)とみている。青森市浪岡地区で、風で落下したリンゴを回収していた野沢禎麿(よしまろ)さん(55)は「心配で昨晩は寝られなかった」と話した。