東京都新宿区にある新潮社付近には25日午後7時ごろから、同社や新潮45に抗議する人たちがツイッターなどでの呼びかけに応じて100人ほど集まった。
雨の中、社屋前の歩道に立ち、大きな声は出さずに「NO HATE」「心をペンで殺すな」「新潮社は恥を知れ」などと書かれたプラカードを掲げた。
参加者の一人は、自身も心の性や好きになる性が定まらない「クエスチョニング」だという。「歴史ある大きな出版社が社会に差別をまき散らすのは困る」と思って足を運んだ。「基本的な知識や理解が足りなすぎる。こういった抗議の場を通じて社会がもっとよくなればと思う。多様な社会の方が強いはずだ」と話す。
出版関係の企業に勤める30代の会社員は、海外文学などで新潮社の出版物に親しんできたという。「普通に社会に存在しているLGBTの人たちに対するヘイトで、認めることはできない」と憤った。新潮45の休刊については、「国による発禁とは違う。言論の自浄作用が働いたのではないか。新潮社内部の人も、何が問題かわかっていると思う。今後きっちり検証してほしい」と述べた。
一方で同日夜、新潮社から出てきた50代の雑誌編集者の男性は、朝日新聞の取材に対し「一つの媒体を失ったということは大きな損失だ」と話した。
当事者「休刊は当然だ」
「新潮45」の休刊について、…