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8年ぶりの運動会「日常が、これほどうれしいとは」浪江

昨年春、東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示が一部で解除された福島県浪江町で13日、8年ぶりに町立小中学校とこども園の運動会が開かれた。参加した21人の子どもに対し、町に帰還した住民やボランティアら約200人が町の再生を願って声援を送った。


運動会は4月に町内に開校した「なみえ創成小・中学校」(児童・生徒計10人)と「浪江にじいろこども園」(園児11人)であった。真新しい人工芝の校庭で、玉入れなどを競った。


小学5年生の紺野琉美子さん(11)は選手宣誓で「今日のために練習に励んできた。支えてくださる保護者や地域の方々に感謝し競技に挑みます」。


避難先の仮設住宅から町に戻った主婦佐藤芳子さん(71)は「避難中は故郷で運動会ができるなんて想像もできなかった。当たり前の日常を当たり前に送れることがこれほどうれしいことだとは思わなかった」と話した。


約2万1千人の住民がいた浪江町は原発事故後、全町避難を強いられ、昨年春に帰還困難区域を除いて避難指示が解除されたが、町内の居住人口は9月末現在で848人。住民登録の5%に満たない。(三浦英之)


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