主審は観客、終了30秒前まで応援禁止。そんなユニークなスタイルの異種格闘技イベントが11月11日、鹿児島市で開かれる。同市出身の格闘家、菊野克紀さん(36)=東京都在住=の主催。格闘技本来の魅力を感じてもらい、「野球やサッカーのように、子どもたちがあこがれる格闘技」になることを願う。
ルールは、直径約8メートルのロープのない円形のリングで、3分間の一本勝負。ノックアウトやギブアップ、3回リング外に押し出されると負けだが、決着がつかない場合、「主審」の観客全員が判定する。
短時間では決着がつきにくいことを想定したルール。観客は「感動したか」「かっこいいか」「子供に見せたいか」といった基準で、「勝者」と考える選手の色を、赤白が表裏となったパンフレットを掲げて判定する。ほぼ同数なら、2分間の延長戦となる。
このルールだと、選手の体格では差がつかない。「単に勝てばいい、という戦い方では観客は面白くないし、感動もしない。勝ち負けを超えた魅力を伝えたい」と菊野さん。開始から2分30秒(延長戦時は1分30秒)までの間、声援や鳴り物を禁止するのは、「肉体がぶつかり合う音、選手の息づかいを体感して欲しい」という理由からだ。
菊野さんは小さい頃、「弱虫で…