高校サッカーの名門で、日本代表や多くのプロ選手が輩出した三重県立四日市中央工業高校(四日市市)の樋口士郎監督(59)が、今季限りで退任することが分かった。
樋口監督は、1991年に母校である同校に教諭として赴任してコーチとなり、95年から監督に就任。2016年リオデジャネイロ五輪代表の浅野拓磨選手(独・ハノーバー)や、06年ドイツW杯代表の坪井慶介選手(J2レノファ山口)らを育てた。
全国高校選手権には、14回出場し、浅野選手を擁した2011年度に準優勝、13年度にはベスト4に導いた。
樋口監督は、既に県大会が始まっている今季の全国高校選手権を最後に退任する。「3年前からバトンタッチする方向だったが、今年、高校総体が地元開催だったので延びていた。次の監督も早いタイミングで監督を経験するのが大事と思う」と話した。
後任には、同校OBで全国選手権の優勝経験がある現コーチの伊室陽介氏(45)が就く。
同校は1991年度の全国選手権で帝京高校と両校同時優勝しているが、樋口監督の最後の戦いは、悲願の単独優勝を狙う。(大津正一)