全国の百貨店の9月の売り上げは、前年同月より3・0%少なかった。日本百貨店協会が23日発表した。台風や北海道での地震の影響で臨時休業した店が多かった。日本を訪れた外国人客による免税売り上げも伸び悩んだ。
会員企業79社の計219店の9月の売上高は、3・0%減の4197億円。前年同月比での減少は3カ月連続だ。マイナス幅は0・2%減だった8月より広がった。
地域別では、台風の影響が大きかった大阪は4・1%減。札幌は11・1%減だった。札幌のマイナス幅が2桁になるのは、消費増税に伴う駆け込み需要の反動が出た2015年3月以来だ。この時は19・5%減だった。
訪日客による免税売り上げは6・3%増で、伸び率が10%を下回ったのは17年2月以来。免税売り上げの伸びは、10月前半も依然鈍いという。自然災害に伴う心理的影響などで「免税売り上げの早期の回復は期待できない」と山崎茂樹専務理事は話す。(高橋末菜)