第70回正倉院展が27日、奈良市登大路(のぼりおおじ)町の奈良国立博物館で始まった。絵画や仏具、古文書など56件(うち10件が初出展)の宝物が展示されている。
「平螺鈿背八角鏡(へいらでんはいのはっかくきょう)」は螺鈿と琥珀(こはく)で花の文様を表し、隙間にトルコ石の細片をちりばめた聖武(しょうむ)天皇が愛用した鏡。色鮮やかな輝きに人だかりができていた。唐楽に用いられたとみられる陶製の「磁鼓(じこ)」や12弦の「新羅琴(しらぎごと)」などの楽器も注目を集めていた。
11月12日まで(会期中無休)。午前9時~午後6時(金土日・祝日は午後8時まで)。一般1100円、高校・大学生700円、小中学生400円。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。(根本晃)