今夏の第100回全国高校野球選手権記念大会で4強入りを果たした西東京代表の日大三。その躍進を支えた同校吹奏楽部のオリジナル応援曲が、元SMAPの中居正広さん(46)のラジオ番組で紹介された。一般に販売されていない高校生たちの曲がなぜ放送されたのか。
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きっかけは9月。今夏、甲子園で高校野球を観戦した中居さんがニッポン放送の番組「ON&ON AIR」の中で同校の応援を紹介し、絶賛した。放送を聞いていた吹奏楽部の生徒が翌朝、顧問の細谷尚央教諭(55)に報告した。
細谷教諭の一家は大のSMAPファン。細谷教諭の長男の名前は中居さんにちなんで「まさひろ」だ。「聞いてもらえたら光栄だなぁ」。改めて野球応援で使う曲を収録し、CDを番組宛てに送った。
OBが作曲したオリジナルのチャンステーマのほか、「パラダイス銀河」や「さくらんぼ」など高校野球応援でおなじみの曲をメドレーにした。今夏の甲子園でプレーした日置航前主将(3年)は吹奏楽部について「勇気づけられ、一緒に戦っている気分だった」と振り返る。途中で入る選手名のコールはすべて「中居」に。中高生の部員約100人の思いを込めた。
主将の本間遥香さん(2年)は、「中居君のようなスターが三高の名前を出してくれるなんて驚きました。少しでも雰囲気をお届けできたら」。20日に放送され、本間さんからの手紙が読み上げられた。CDの曲を流した中居さんも「かっこよかったね」と喜んでいた。(滝口信之、小林直子)