阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの2018年9月中間決算は、純利益が前年比97・6%減の1億円にとどまった。昨年10月に事業を引き継いだそごう神戸店などの不振に加え、大阪北部地震や台風21号など災害が続いたことも追い打ちをかけた。
売上高は4444億円で、2・9%増だった。訪日客の増加を追い風に、百貨店事業の半分超の売上高がある阪急百貨店うめだ本店が5・1%増と好調だった。
一方で、食品スーパーの不振もあり、営業利益は前年比12・6%減の61億円にとどまった。災害に伴う店舗の修繕などによる特別損失は6億円にのぼった。阪神百貨店梅田本店などの開業費用も4億円計上した。
H2Oの鈴木篤社長は30日の会見で、「将来に向けてジャンプするための期間だ」と述べた。6月に改装オープンした阪神百貨店梅田本店を代表に、積極的な投資を進めている。傘下のスーパー「イズミヤ」でも、大型の総合スーパーを食品スーパーに建て替えるなどの再編を進めている。
19年3月期通期の純利益は100億円(前年比31・7%減)と、従来予想を4億円引き下げた。(久保田侑暉)