三重県尾鷲市で高級珍味のカラスミ作りが最盛期を迎えている。
同市中井町の鮮魚店「はし佐商店」では、屋上で天日干しされたカラスミが、べっこう色に染まり始めた。ボラの卵巣を塩漬けし、天気が良い日に干して4、5回裏返す。2~3週間続けると、黄色の卵巣は濃さが増していく。
今年は全国的にボラが不漁で材料が集まりにくく、作業は例年より1カ月遅れの今月初めに始まった。出荷量は例年の半分以下の400~500本程度の見込み。価格は長さ10センチの標準的な品で一腹5千円程度。
同店の橋本功子(いさこ)さん(73)は「水分がなく硬く干すので生臭さがないのが売り。今後の好漁、好天を期待します」。(岡本真幸)