「就職に影響があるかもしれない」「SNSなどで批判や中傷に見舞われる近年、思想が偏っていると判断される」――。核廃絶に取り組む長崎の学生団体のメンバーらが、活動に参加しづらい理由を全国の若者を対象にアンケートで尋ねたところ、そんな回答が相次いだ。
特集:核といのちを考える
調べたのは、長崎市などでつくる協議会から毎年核軍縮の国際会議に派遣され、被爆地の声を伝えている「ナガサキ・ユース代表団」の大学生ら。周りの若者から「意識高いね」と言われることに居心地の悪さを感じているといい、活動を活発にするには何が必要かを探った。全国の高校生以上の若者を対象にSNSなどで呼びかけ、1187人から回答を得た。
「核兵器の問題に興味があるか」との質問に「とてもある」「少しある」と答えた人は全体の約8割だった。そのうち、核問題に関連する活動や行事に参加したことがある人は約2割にとどまった。理由を尋ねた自由記述では、就職への影響など周りの目を気にする回答以外に、「知識がないと見放されそう」「知らないことを笑われそう」といった知識不足への不安をあげる人もめだった。
調査結果は、核兵器廃絶に向けて国内外のNGOや市民らが集う「地球市民集会ナガサキ」の分科会で17日に発表された。
分科会では、核廃絶などの活動…