2004年11月に誘拐、殺害された有山楓(かえで)さん(当時7)の命日にあわせ、奈良市と市教育委員会が今月17日に市役所で開催した集会「子ども安全の日の集い」で、参加した市教委教育総務部の男性次長(59)がスマートフォンをいじったり、居眠りをしたりしていたことが明らかになった。市教委によると、中室雄俊(たけとし)教育長が19日、次長に口頭で注意したという。
集会は事件翌年から毎年開かれており、今年は教師や地域住民ら約300人が参加。約2時間半にわたり、専門家の講演や身近に潜む危険から子供を守る方法を話し合うグループワークなどがあった。
市教委によると、次長は自主的に集会に参加したが、スマホでフェイスブックを見たり、居眠りをしたりしていた。次長は「当事者意識が欠け、申し訳ないことをした」と話しているという。教育総務部の尾崎勝彦部長は「市民を裏切る軽率な態度。大変申し訳ない」と話した。