国際宇宙ステーション(ISS)に向けて、ロシア、米国、カナダの宇宙飛行士3人を乗せたロシアのソユーズロケットが3日午後、カザフスタンのバイコヌール基地から打ち上げられた。10月に打ち上げ失敗事故を起こして以来、ロシアが有人ロケットを打ち上げるのは初めて。ロシアの宇宙機関ロスコスモスによると、打ち上げから約6時間後にISSにドッキングする予定だ。
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ソユーズロケットは現在、ISSに宇宙飛行士を運ぶことができる唯一の手段になっている。今年6月からISSに長期滞在している宇宙飛行士3人は今月中旬までに帰還しなければならず、それまでにソユーズロケットの打ち上げを再開できなければ、ISSが無人となって運用に支障が出ると懸念されていた。
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ソユーズロケットは10月11日、打ち上げ直後に1段目のエンジンが分離に失敗し、宇宙飛行士2人が緊急脱出する重大事故を起こした。ロシア政府の事故原因調査で、ロケットの部品の一部にゆがみが生じていたことが判明。ロシア政府は再発防止策を講じ、事故後2カ月足らずでの打ち上げ再開となった。(モスクワ=石橋亮介)