ゲテモノ食い? いや、アート? 熊本市中央区の子飼(こかい)商店街に、「昆虫食」専門の自動販売機が登場した。黒光りするゲンゴロウや、今にも跳びはねそうなバッタ、細長いイモムシ――。生きていたときの姿のままのものも多く、買い物客が撮った写真がSNSなどで話題を呼んでいる。
自販機を店頭に置いたのは風船専門店「DISCOVER BALOON」を営む友田敏之さん(34)。昆虫食に興味を持ったのは去年の暮れ。世界規模の人口増加などにより、将来的に食料危機が訪れるかもしれないことや、解決策として昆虫食が注目されていることを知り、試してみたいと思ったという。
商品は昆虫食が盛んなタイなどから取り寄せた。カブトムシやオケラなども含めて約10種類。そのままの姿で乾燥させたものを、丸ごとボリボリと食べる。チョコで覆ったものや、コオロギのプロテインバーといった加工食もあり、値段は600~千円だ。自販機は11月から稼働させ、この1カ月で500~600個売れたという。
実は、友田さん自身は「虫は大嫌い」。夜、店の明かりにひかれて虫が入ってくると、妻に追い払ってもらっている。「昆虫って大体いかついし、いつも怒ってるじゃないですか。僕は平和が好きなんで……」。初めてコオロギを食べた時は、「地獄だった。でも味は意外と、エビみたいな感じでしたね」と話す。
興味を持ってもらえるように、…