大阪府東大阪市若草町の車いすスポーツ専用の屋外競技場「ウィルチェアースポーツ広場」で、利用者から「トイレがない」という苦情が相次いでいる。広場は、ウィルチェアー(車いす)スポーツの普及に取り組む市が昨年10月に鳴り物入りでオープンさせたが、そもそもトイレが設置できない「特殊な場所」。市は近隣店舗のトイレ利用を呼びかけることしかできない状況だ。
ウィルチェアースポーツは、健常者も車いすに乗って、障害者とともに競技できることが特長だ。市花園ラグビー場で来年にラグビーワールドカップ、2020年には東京五輪・パラリンピックが開かれることなどから、市は昨年度から、年齢や障害の有無に関わらず楽しめるウィルチェアースポーツを普及させる取り組みを始めた。
目玉として昨年10月29日にオープンさせたのが「ウィルチェアースポーツ広場」だ。約4600平方メートルの広さがあり、体育館などの屋内では競技が難しいソフトボールを始め、バスケットボールなどを楽しむことができる。オープン以来、今年10月末までにのべ約2800人が利用しているが、利用者からは「トイレがないのが不便」という声が相次ぐ。
なぜ、トイレを設置できないの…