平成という時代が、あと4カ月で終わる。人気漫画「島耕作」の主人公はこの30年間に、課長から会長まで駆け上がった。経済の停滞や相次ぐ自然災害、IT分野の技術革新など様々な事象が起こる中、山口県岩国市出身の作者、弘兼憲史さん(71)の目に写った平成とは。
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〈平成に入って間もなくバブルが崩壊し、平成20年には金融危機リーマン・ショックが国内経済を襲った。〉
平成という時代は、一言で言えば、バブルの後の後始末という感じ。1度も経験したことのない(物価が持続的に下落していく)デフレスパイラルに入って、長い間景気は低迷した。物価は上がらない代わりに、給料も上がらない。いざなみ景気で経済は少し立ち直りかけたが、その後のリーマン・ショックで、世界の金融危機の波にのまれた。平成を通じて、経済的にはまだ立ち直れてはいない。
〈漫画「島耕作」の中では、銀座の接待など華やかな場面の一方、会社の人員整理など暗いシーンも描かれた。〉
おごり高ぶっていた日本が、韓…