竹製の時計を作っている従業員と話す中山正明社長(右)=倉敷市真備町服部
「豪雨でなんもかんも水に流されて機械も全部だめになった。創業から30年目の年に竹と同じで大きな節ができました。ここ2年は基礎固め。焦らずに力を合わせていきましょう」
【特集】西日本豪雨
岡山県倉敷市真備町服部にある竹製家具の製造販売会社「テオリ」の社長、中山正明さん(64)は7日、今年最初の朝礼で従業員たちにこうあいさつした。
西日本豪雨で小田川の支流・真谷川の決壊箇所から1キロ弱先にある本社工場や隣接するショールームが浸水。機械や製作中の家具の大半を処分し、損害は約2億円にのぼった。昨年9月に営業再開したが、機械の買い替えなどに約7千万円の負担が生じた。
被災直後のテオリの工場。機械や工具が散乱している=テオリ提供
それでも中山さんは被災直後に会社の再開を決意した。「全国でも竹で家具を作っているのは私たちくらい。ここでやめると、竹で家具を作っているとこはなくなってしまうのではないか」
木製家具の製造販売会社に勤め…