環境省は24日、絶滅の恐れがある国内の野生生物の状況をまとめた「レッドリスト」を改訂した。国の特別天然記念物のトキについて、「野生絶滅」から1ランク低い「絶滅危惧1A類」に見直した。繁殖させたトキを放鳥する野生復帰事業が順調に進んだためだ。 改訂は昨年5月以来で、海の生物も含めた国内の絶滅危惧種は3732種になった。 トキの野生復帰事業は2008年に始まった。12年に野生下で初めてひなが誕生し、そのひなが現在も生息していることから、環境省は1A類の基準を満たすと判断。野生絶滅からランクを引き下げた。トキは21日時点で野生下で推定約350羽が生息しているという。 環境省希少種保全推進室は「まだまだ絶滅の恐れは高く、引き続き保護に取り組んでいく」としている。 また、今回の改訂では、トキのみに寄生するダニの一種「トキウモウダニ」も、「野生絶滅」から「情報不足」にランクが見直された。(川村剛志) |
トキの「野生絶滅」見直し 環境省がレッドリスト改定
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