27日投開票された山梨県知事選で、自民、公明両党が推薦した前衆院議員の長崎幸太郎氏(50)が初当選したのを受け、自民党の二階俊博幹事長は同日夜、党本部で記者団に「党一丸となった応援が功を奏した」と述べた。春の統一地方選と衆院補選、夏の参院選が重なる「選挙イヤー」の幕開けとして重視していただけに、党内では安堵(あんど)が広がる。二階氏は「さい先の良いスタートが切れた。これをバネにしたい」と強調した。
山梨知事に自公推薦の長崎氏が初当選 亥年選挙の幕開け
長崎氏、無党派層の4割近く浸透 山梨県知事選出口調査
長崎氏は過去、岸田派の堀内詔子衆院議員と衆院山梨2区で議席を争った。だが今回、二階派の長崎氏を支援するため、二階氏は国会議員らに号令をかけて党を挙げて応援する態勢をとった。同日夜、甘利明選挙対策委員長は勝因について記者団に「保守勢力が結集し、結束が高まるにつれて力になった」と述べた。
岸田派を率いる岸田文雄政調会長も「過去の経緯を乗り越えて関係者が一致結束し、勝利のために努力することができた意味は大きい」と強調した。
一方、敗れた現職の後藤斎氏(61)を推薦した立憲民主党と国民民主党は結果を受け、「残念ながら惜敗となった」とそれぞれコメントを発表。立憲の長妻昭選挙対策委員長は「通常国会で政府・自民党に懸命に立ち向かい、統一地方選・参院選で政治の大きな流れを転換するべく、全力をあげていく」とした。