兵庫県明石市の泉房穂(ふさほ)市長(55)が道路の拡幅事業をめぐり、物件の立ち退き交渉の担当職員に「(物件に)火つけて捕まってこい」などと暴言を浴びせていた問題で、泉氏は29日、市役所で会見した。「発言はすべて事実。深く反省している」と頭を下げ、「工事を早くと思った」と経緯を説明した。
明石市によると、事業はJR明石駅南側の国道2号交差点の渋滞を緩和し、交通事故を減らすため、約200メートルの区間で道路の幅を広げるもの。2010年度に始まり、市は12年度から国の委託で用地取得を進めていた。
泉氏の説明では、事業は16年12月に完了する計画だったが、予定地にあった物件の立ち退きが進まなかった。17年6月14日、市長室に担当職員を呼び出し、状況を聞き取ったところ、交渉に着手しておらず、用地買収の金額提示もできていなかったことがわかり、激高したという。
朝日新聞が入手した録音データによると、泉氏とみられる男性は「7年間、何しとってん。ふざけんな。何もしてないやろ。お金の提示もせんと。あほちゃうかほんまに」と厳しい口調で相手を追及。続けて「立ち退きさせてこい、お前らで。今日、火つけてこい。今日、火つけて捕まってこい、お前。燃やしてしまえ。ふざけんな。もう行ってこい、燃やしてこい、今から建物。損害賠償、個人で負え。あたりまえじゃ」とまくしたてていた。
泉氏は会見で「市のトップであ…