昨今の大学入試は「文高理低」と言われ、成績に関係なく理系より文系の人気が高いとされる。一方、首都圏の中学入試では医学部進学実績を伸ばすなど、理系に強い学校の人気も高まっている。(平岡妙子、宮坂麻子、横川結香)
腕試し受験で「灘ツアー」…中学受験、早くも本番モード
三田国際学園中学校・高等学校(東京都世田谷区)は、明治からの歴史がある戸板中学校・戸板女子高等学校を改称、共学化して、2015年度に誕生した。「グローバル時代に生きる子どもをめざし思考力や探究力をつける」と打ち出し、英語やICT(情報通信技術)の教育に力を入れる。改称前は定員割れだったが、昨年の総志願者は3600人を超えた。
今年4月からは、医療と科学、技術を中心とした教育を行う「メディカルサイエンステクノロジークラス」を新設する。定員は30人だが、25日現在で302人が出願した。今井誠教頭(60)は「1期生から、医療に携わる職に就きたいという声が予想以上に多かった」と話す。
実験環境を整え、生徒向けに医師や研究者の講演会なども行っており、昨春は高校に同コースを設けた。「医師や研究者の素地をつくる教育のできる教員を集め、しっかりとした課題探究学習をしたい」と話す。
三田国際に先駆けて人気を集め…