大分市のトキハ本店に入る高級ブランド「ルイ・ヴィトン」が31日、閉店する。20年近くトキハの「顔」を務めてきた同店の撤退に、顧客からは惜しむ声が聞かれる一方、アナリストは「地方の百貨店が高級ブランドをつなぎとめるのは難しい」と指摘する。市中心部の目抜き通りに面した店舗の後継は、まだ決まっていない。
閉店が1週間後に迫った今月24日。平日にもかかわらず、「ルイ・ヴィトン トキハ大分店」には最後の買い物を楽しむ客が多く訪れていた。
注文した財布を受け取りに来た大分市に住む70代の女性は、「百貨店の雰囲気がさみしくなる」と残念がる。ボストンバッグやポシェットなど、これまで様々な商品を同店で購入したという。「後継には品位を保つお店に入ってほしい」。大分市の主婦・土屋パニダーさん(41)は、「昨年、夫の誕生日プレゼントをここで買った。次からどうしようか、悩んでいます」と困り顔だった。
トキハによると、「ルイ・ヴィトン」はバブル経済の余韻が残る1992年9月に出店。カバンや財布などを中心に販売し、2000年11月に中央通りに面した現在の位置に移動してからは、年に数回変わるショーウィンドーでも市民の目を楽しませてきた。
トキハの担当者は「本店のイメージアップに非常に貢献してくれた。閉店は我々としても残念」と話す。
閉店の理由について、本社の「…