あごのない頭に長い首、細く伸びた腕や指、朽ちた皮膚。今月、埼玉県秩父市の森林で撮影した「ミイラ」として、奇妙な写真がツイッターに投稿された。「なんの生き物なんだ」「宇宙人か」。ネットを騒がせたこの「ミイラ」、実は芸大生の卒業作品だった。
「宇宙人ミイラ」を作ったのは、東京芸大デザイン科4年の門脇康平さん(22)=川越市。発泡スチロールとウレタンで作った骨にゴムの皮膚を貼り付け、木の粉や灰、コーヒー粉などを水とのりに混ぜて塗り、リアルな質感にした。直立すれば体長2・4メートルほどになる大きさという。
構想とデザイン、制作に半年。「小学生の頃から化石採掘などで秩父によく来るが、一番宇宙人が出そうな気がした」と秩父で撮影したことにして17日に投稿すると、1万5千回以上リツイート(転載)された。「歯の形状は肉食動物様ではない」「目と鼻がとれている。つまり、死んでから相当時間が経っている」などと考察する人も。
数日後に作品と明かして「混乱…