隣人の男性を刃物で刺して殺害しようとしたとして、埼玉県警川口署は1日、殺人未遂の疑いで同県川口市芝高木1丁目、無職藤原弘治容疑者(50)を緊急逮捕し、発表した。男性は搬送先の病院で死亡し、署は容疑を殺人に切り替えて調べている。「殺すつもりで刺したことに間違いない」と認めているという。
署によると、藤原容疑者は1月31日午後6時20分ごろ、隣に住む無職の石井丈士さん(64)宅の敷地で、石井さんの胸や腹を文化包丁(刃渡り18・5センチ)で刺し、殺害しようとした疑いがある。動機については「何も話したくない」と供述しているという。直後に石井さんの妻から「夫が知らない男性に殴られた。血だらけで倒れている」と110番通報があった。
近所の人らが、石井さん宅から走り去る男を見ており、署員が隣家の藤原容疑者に話を聞いたところ、刺したことを認めたため緊急逮捕した。
石井さんの妻によると、石井さんは雨にぬれた傘を干そうと玄関を出たところ、突然襲われたという。妻は朝日新聞の取材に「(夫は)おとなしい人だった。これからどうしたらいいかわからない」と話した。