歯が割れたり折れたりする「破折」を原因とする抜歯が約10年で倍加したことが、上伊那歯科医師会(長野県伊那市)の調査で分かった。背景は「歯ぎしり」や「かみ締め」とみられ、同会は「特にかみ締めは無意識でしていることが多い。まず気づいて」と呼び掛けている。啓発の第一歩として近くポスター千枚を作り、県内各所に貼り出す。
調査期間は2016年6~8月の41日間。上伊那8市町村の56歯科医院で抜歯した患者のうち、調査に同意した804人からデータを集めた。
集計結果を見ると、抜歯原因の1位は虫歯で29%。続いて歯周病が26%、親知らず24%、破折20%。05年に8020推進財団が行った全国調査と比べ、顕著だったのは破折の多さだ。11年前に11%だった破折が、ほぼ倍加していた。
そもそも同会が調査をするきっ…