プロバスケットボールBリーグ2部の香川ファイブアローズが、地元住民に試合の運営に携わってもらう取り組みを始めた。16、17両日に小豆島である公式戦では、ポスター貼りやチケット販売を島民が担う。地域を巻き込むことで、集客アップにつなげる試みだ。
仏像の前で、ドリブルする住職にファイブアローズの選手が立ちはだかる。船の上では漁師が選手をかわし、ダンクシュート。チームと小豆島の住民が協力して作ったポスター5種類は、島内と高松市内の70カ所以上に貼られている。
チームは高松市が拠点。島では約1年ぶりの今回は、ポスター貼りやチラシ配りをはじめ、チケット販売と会場設営、前座試合や飲食ブースに、島の子どもから高齢者まで約400人が参加する。島でスポーツ教室を主宰する渡部勝之さん(44)は、中心メンバーの1人。「地域のつながりで人を集め、お祭りのように試合を盛り上げたい」
チームの悩みは、伸び悩む観客数だ。昨シーズンの平均入場者数は、リーグ平均の1550人を大きく下回る965人。資金も潤沢ではなく、PRはツイッターやインスタグラムなどSNSが中心だ。
無料にすれば観客増は望めるが、今回は無料の席はない。ファイブアローズの担当者は「『無料だから行く』というのではなく、『自分や知人が試合に関わっているから行きたい』という地域のつながりを大切にしたい」と話す。
23、24両日には、高松市福岡町4丁目の市総合体育館でバンビシャス奈良戦もある。問い合わせはファイブアローズ(087・813・7120)へ。(小木雄太)