福岡発のゲーム「妖怪ウォッチ」の関連グッズを集めた常設店「ヨロズマート」の最後の1店が24日に閉店する。大型商業施設キャナルシティ博多(福岡市)内の「福岡総本店」。全国で約10店展開した常設店だが、ブームは長続きせずついに発祥の地での店じまいを迎える。
妖怪ウォッチは福岡のゲーム制作会社「レベルファイブ」が2013年にゲームソフトとして発売。小学生の主人公が妖怪を探すことができる時計「妖怪ウォッチ」を手に入れて妖怪の友だちを増やす設定だ。テレビアニメや映画にもなり、関連グッズを求めて行列ができる一大ブームとなった。
ヨロズマートは公式ショップとしてキャラクターのぬいぐるみやお菓子などを集めた店で、15年から常設店を展開。福岡総本店は16年7月に東京に次いで2番目にオープン。旗艦店という位置づけで内装は妖怪たちがすむ「妖魔界」を再現、直前にあった内覧会には多くの報道陣が詰めかけて注目を集めた。
バンダイ(東京)が毎年発表する子どもが好きなキャラクターの調査でも15、16年に1位を獲得。しかしブームは定着せず、17年は3位、18年は10位内に入らなかった。
常設店も一時は東京、兵庫、名古屋などに約10店あったが、昨年4月ごろから閉店が相次いで、福岡総本店が最後の1店となっていた。
閉店を前にした今月21日午後は、平日ということもあり人の往来はまばらで、店頭には閉店を知らせる告知が静かに掲げられていた。