中国大手スマートフォンメーカー小米科技(シャオミー)は20日、2019年の主力モデル「小米9」を発表した。背面が虹色の光を放つモデルと、透明で中が見える特別モデルを用意した。高画質の写真撮影や無線充電など機能で差が付きづらくなり、他社製品との差別化は保護ケースで隠れがちな背面にも及んでいる。
中国のスマホ市場では、背面の上部と下部で色が異なるグラデーションの機種が18年に入って相次ぎ登場。上位5社のうち、米アップルをのぞき全社がそろえた。今回、小米が発表した「小米9」はグラデーションをさらに進化させ、背面の位置によって反射が異なり、七色に光る。
同社は出荷台数が前年比1割減となった18年の中国のスマホ市場で4位だったがシェアは5・6%減に。上位では米アップルに次ぐ減少幅だ。このため、小米9は前モデルより撮影機能の強化や無線充電時間の短縮などの機能強化も図った上で、価格を2999元(約5万円)からと低めに設定。出荷増に向けて再起を目指す考えだ。
中国通信機器大手でスマホ首位の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)は近く、次世代通信規格5Gに対応したスマホを発表する見込み。(北京=福田直之)