権利者の許可なくインターネットに上げられた漫画や写真、論文などのコンテンツを、著作権を侵害していると知りながらダウンロードすることを全面的に違法とする著作権法の改正案について、自民党文部科学部会などは22日午前に開いた合同会議で了承した。
違法となる行為の範囲が広すぎ、市民の日常的なネット利用が萎縮すると懸念する声が相次いでいたが、赤池誠章部会長は記者団に対し、「(著作権者を保護しつつ、市民のネット利用が萎縮しないよう)バランスをとったという文化庁の説明を理解した。『知りながら』という主観要件があり、情報収集するときにダウンロードした中に違法なものが紛れ込んでいても、それは知らなかったということ。権利者に指摘されたら削除すればいいという話」と語った。誤解に基づいた懸念もあるとの認識を示し、文化庁にQ&A方式でわかりやすく説明する文書を公表するよう求めたという。政府は来月にも法案を閣議決定し、通常国会に提出する。
著作権や情報法の専門家ら80人余りが19日に緊急声明を発表し、違法化は「あくまで被害が深刻な海賊版への対策に必要な範囲」に限定するべきだと主張。「原作のまま」のダウンロードで、「著作権者の利益が不当に害される場合」などに対象を絞り込むよう求めていたが、改正案には反映されなかった。
このため法が改正されれば、権…